アニメ60話にてシリウスが言った『アイリスと茨の王』。なぜプリシラが怒ったのでしょうか。
今回は『アイリスと茨の王』の話ついて簡単な要約と解説をしました。
『アイリスと茨の王』とは
【No.124、125 ユーガルド、アイリス】
— 桜ヶ丘すず🌈(『よう実』『リゼロ』『でたらめちゃん』etc🌸担当編集Iさん宣伝アカウント) (@ike_edi) April 14, 2024
『茨の王』ユーガルドさんと、『アイリス』さんです🌿
もう一度、二人が巡り逢えたイラストが文庫36巻では描かれました😢#リゼロ pic.twitter.com/ijmR0b0IS7
まず、『アイリスと茨の王』は世界地図の南に位置するヴォラキア帝国に関係する話です。
そして数百年前の話であり、今やリゼロ世界でも有名な物語でもあります。
これは小説家になろうでのみ紹介されている話で書籍化されていません。前編後編となっていますが、かなり濃い話となっています。無料で読めるので気になる方は読んでみてください。
荊棘帝と呼ばれたユーガルド・エルカンティこと、ヴォラキア帝国の過去の皇帝ユーガルド・ヴォラキアが茨の王となります。
『アイリスと茨の王』の要約
【ユーガルド・ヴォラキア】
— 桜ヶ丘すず🌈(『よう実』『リゼロ』『でたらめちゃん』etc🌸担当編集Iさん宣伝アカウント) (@ike_edi) November 29, 2023
『茨の王』ユーガルドさんのデザインを大塚さんからいただきました🌸
ヴィンセントさんのご先祖様、過去のヴォラキア皇帝です🙌
おとぎ話『アイリスと茨の王』の題材となった人物ですよ😊
36巻の発売は来月12月25日です📗#リゼロ pic.twitter.com/vVriFjPVlc
かなり長い話なので、かいつまんで紹介します。
ヴォラキア皇帝であるラドカイン・ヴォラキアは死期が近く、次の皇帝を選ぶ時がきていた。その第19皇子として生まれたのがユーガルド・エルカンティ。しかし、幼子だった彼に誰かが呪いをかけたことで、彼の命運はねじ曲がることになった。
茨の呪いは他者が近づくと心臓が茨で締め付けられるというものでした。
エルカンティ領の領主に20歳でなったユーガルドは、丘の上で一人村が襲われたを見ており、事前にそれを防いでいました。そこにアイリスという村娘が近寄り、お礼を言います。茨の呪いで誰も近づけないはずなのに、アイリスだけはなぜか近寄れました。そんな彼女を特別に『星』と呼ぶようになります。
その後、アイリスの村を狼人のヴォルカスらが襲撃。アイリスの両親や住民が死亡。しかしユーガルドが一人でやってきて茨の呪いだけで勝利します。しかし生き残ったアイリスがヴォルカス達を殺さないでと言ったことで、殺すのをやめます。そしてアイリスのために皇帝になろうと決めます。
これから選帝の儀で行われるのは皇位継承者同士、『陽剣』を有するものの殺し合いだった。そこに登場したのが勝利請負人のウィテカー・ゴルダリオとテリオラ・ゴルダリオ。ウィテカーはテリオラの恋路を応援したいと考えていました。その後二人はユーガルドの相談役となります。ウィテカーは『どらまてぃっく』な展開を求めていました。(なぜ英語を知っているかは不明) アイリスは別の村へ移り、そこではヴォルカスの野盗にいた土鼠人のリネックがアイリスの教育係になっていた。
テリオラはユーガルドに恋心を抱いており、その後のアイリスとの会話で、テリオラのその気持ちを感じ取ってしまいます。
そんな中、ついに皇帝が崩御し、次の皇帝を決める兄弟姉妹の殺し合い選帝の儀が始まります。しかしそのタイミングでアイリスが病に伏せてしまい、リネックが看病するなか、ウィテカーがとある薬草を持ってやってきます。
ウィテカーと二人きりになるとアイリスが幼い時にかかった病気は『狂戦病』であり、今も蝕んでおり死ぬ可能性があると。だから薬草を用意したと説明されます。
薬草で熱にうなされたアイリスでしたが回復しました。
選帝の儀に勝利したユーガルドは皇帝となり、アイリスに会いに行きます。しかし病から回復したアイリスは茨の呪いの痛みを感じるようになり近づけなくなりました。『狂戦病』は魔女の時代(400年前)、勇猛な戦士を作りだすためにヴォラキアで意図的に広められた病で、一定以上の痛みを感じれなくなるというものでした。つまり、アイリスは茨の呪いの対象でしたが、痛みを感じていなかっただけでした。
ヴォルカスはウィテカーに怒り狂っていました。ユーガルドの想いを知り、アイリスの優しさに触れて生かされた故に、アイリスの病をなくしたことで二人が近づけなくなることに怒っていました。
そしてユーガルドの茨の呪いの効果範囲が100m範囲だったのに数百にまで伸びるようになりました。そしてウィテカーはどうすれば『どらまてぃっく』な展開になるのかを思案します。
そうして行ったのがウィテカーの謀反でした。
妹のテリオラを牢に閉じ込めたウィテカーは茨の呪いの効果範囲が広すぎて帝国を治めるのは無理だと判断。だから代案がいると。しかしこの裏切り、テリオラは最初からするつもりだったのだろうと思いました。
ウィテカーは帝国最強の戦士の『九神将』を従え、ユーガルドを迎え撃ちますが、その移動中、ユーガルドはアイリスと出くわします。アイリスは近づけるようになっており、ユーガルドに愛を伝えキスをします。
陽剣を手にしたユーガルドは『九神将』を全員仕留めます。そしてウィテカーが最後にテリオラに「最初からこうするつもりではなかった」と伝えてくれと言われ、ユーガルドはウィテカーを斬り殺します。
少し戻り、ユーガルドがウィテカーを討とうとした時のこと。アイリスはこのままではユーガルドがウィテカーの刃を受け入れて死ぬと思っていました。そこで、リネックに薬草は逆の使い方もできますよね?と毒を作ってもらいます。ヴォルカスは止めようとしましたが、アイリスの覚悟は変わりませんでした。ヴォルカスもいつの間にかアイリスのことが好きになっていました。
ユーガルドが正式に皇帝となりその妻にアイリスがなります。
しかしその後、アイリスの背中にはヴォルカスの爪が突き刺さって死んでいました。
ユーガルドはそれを見て怒り狂います。ヴォルカスを殺すと、このままでは終わらないとアイリスを殺したヴォルカスの狼人とそれに協力したリネックの土鼠人を皆殺しするよう命じた。それが皇帝としてユーガルドが君臨し続ける理由になれば、ヴォルカスの目論見通りだった。実はアイリスは先に毒で死んでしまっており、アイリスがユーガルドを死なせないために毒を飲んだことを隠すようヴォルカスがアイリスの想いを汲み罪を被りました。
その後、テリオラが死したものの魂を回廊へと迷わせず地に留める『魂婚呪』という呪いを教えます。殺した狼人と土鼠人の一族の命を使って、アイリスが滅ばないように魂を地に縛りました。
いつかユーガルドがアイリスと再会できるよう、テリオラは子供を産まなくてはいけないと言い、毒を飲み茨の痛みに耐えます。ユーガルドはその想いを汲んで子を作り、ヴォラキア帝国は続いていきました。
その後、テリオラはリネックを匿っており、自分への毒を作り続けさせていました。そして隠れ家であるヴィオラーヌ湖水の近くに頻繁に出入りしてもおかしくないように罪人の監獄を作ると言います。これが後の剣奴孤島です。
ユーガルドはその後、生涯を離宮で過ごし、ヴォルカスは回廊でアイリスを待ち続け、リネックは剣奴孤島で毒と薬を作り続け、テリオラは毒で早く臥せり、死ぬ直前にユーガルドへと想いを告げました。
ここまでがアイリスと茨の王の話です。
『アイリスと茨の王』とプリシラの関係
#リゼロ
— 乱@re感想 (@rannoaka06) August 11, 2024
九章では『プリスカ・ベネディクト』の名前回がありそうですね
なぜプリシラは一度も直接会えてないアイリスの事情にやけに詳しかったのか、なぜ魂婚術のオリジナルを主張していたのか…など多くの謎も真名の方の名前回で明かされそう。(というか、ここで明かさないと明かす機会無さそう…) pic.twitter.com/honXU79U9o
ここから解説です。やっとプリシラの話となります。
プリシラは元々プリスカ・べネディクトというヴォラキア皇帝の血族の一人であり、母親がいました。それがサンドラ・ベネディクト。サンドラは子供を産んですぐに死んでしまいます。
プリシラは帝位争いである選帝の儀で負けましたが、現皇帝で兄であるヴィンセントに見逃され、後にルグニカへ来ます。
その後、7章の話で登場したヴォラキア九神将の一人である狐人のヨルナ・ミシグレ。実はこのヨルナがアイリスであり、『魂婚呪』により何度も転生してきた存在でした。
そしてアイリスの転生先だった一つがプリシラの母であるサンドラだったというわけです。つまりアイリス→→→→→サンドラ→ヨルナというわけです。
見た目は違いますが魂は一緒なので、プリシラの母はヨルナでもあり、茨の王の妻だったアイリスでもあったというわけです。
プリシラがシリウスに怒った理由
プリシラ様がシリウスの精神攻撃に屈してしまった…
— かりん🎀 (@KaRiN2yAn) February 12, 2025
#rezero #リゼロ pic.twitter.com/hisF7b2ZJ9
そしてシリウスが言い放った『アイリスと茨の王』でプリシラが怒った理由。
言っただけでなぜ怒ったのかわかりませんけど、プリシラ自身この話は母親に関係することだから怒ったということが理由になるでしょう。
ユーガルドとアイリスの再会
8章の詳細は省きますが、それから数百年後、屍人(ゾンビ)となって蘇ったユーガルドはアイリス(ヨルナ)と再会できたのでした。
そしてユーガルドはプリシラを見ると、子を産んだテリオラに似ていると話します。
一方のプリシラもヨルナと初対面なのに『母上ではないか』と見た目は違うのに、魂を見抜けるのか、自分の母だと見破っていました。
魂婚術
五章では最初忘れられてたスバルが、プリシラから魂婚術の恩恵を受ける日が来ようとは……!!
— グレイ (@Gray_pixiv) May 17, 2024
7章でヨルナに発現した時に嫉妬して発狂してたアラキアを思うと、やや複雑な気持ちにも笑 pic.twitter.com/6gkCG6bUBI
そして『魂婚呪』の話に戻りましょう。現在は『魂婚術』として実はヨルナもプリシラも、特殊な能力として使えるようになっています。
これは家族のような自分の想いがある相手にバフ効果を与えるものです。
そしてプリシラは『魂婚術』を応用したものがアニメ3期である5章でも使います。それは自分の大事な宝石に命を身代わりにさせるというもの。プリシラがいつもつけている首飾りの宝石(右画像)には命が三個ストックされているも同然です。ハリポタのヴォルデモートの分霊箱のイメージだとわかりやすいでしょうか。
そして、先生の60話の解説ツイートを見ると『コンコン……』と言っています。これ、タイミングがリリアナとのキスシーンだったんですよね。もしかするとリリアナに婚魂術を応用したものを使い、シリウスに縛られていた魂を解放したのかもしれません。ベア子も洗魂と言っていましたから、魂は関係ありますよね。
登場人物紹介
ユーガルド・ヴォラキア
では、登場人物の振り返りです。
荊棘帝ユーガルド・ヴォラキア(エルカンティ)。幼子の時にかけられた茨の呪いで近づく人の心臓を茨で締め付ける。当時20歳ほど。
無痛症で自分への茨の呪いの痛みは感じない。顔は現在の皇帝ヴィンセント似で、目の下にはクマあり。
村娘のアイリスを愛し、テリオラに教わった『婚魂呪』を使い、アイリスを何度も転生させる。
8章で敵側に屍人として蘇ったあとにアイリスと再会。
歴代最強の皇帝と言われている。
アイリス
エルカンティ領の村娘で、狼人ら野盗に襲われ両親や村人を殺されるも、ヴォルカスたちを許す。
ユーガルドに唯一近づける人物だったが、一定以上の痛みは感じなくなる『狂戦病』を患っており、このままでは死んでいたが、ウィテカーの薬で回復。しかし今度はユーガルドに近づけなくなる。
ウィテカーの謀反でユーガルドが死ぬと察したアイリスは毒を作ってもらい、痛みを感じなくしてユーガルドに会い、皇帝になるまで見守るも、その毒で死亡。
『婚魂呪』によりオドラグナへと魂は還らず転生し続け、その中でプリシラの母サンドラ・ベネディクトや現在の九神将ヨルナ・ミシグレになっている。
ヴォルカス
『Re:ゼロから始める異世界生活34』より🌸
— 桜ヶ丘すず🌈(『よう実』『リゼロ』『でたらめちゃん』etc🌸担当編集Iさん宣伝アカウント) (@ike_edi) May 24, 2023
【ハリベル】さんです✨
カララギ都市国家最強のシノビで『礼賛者』と呼ばれていますよ👏#リゼロ pic.twitter.com/6xxlQyb0PB
野盗だった狼人のヴォルカス。
ユーガルドに殺されていても良かったが、アイリスの一声で命を助けられた。
アイリスへの恋心を隠しており、毒を飲んでまでユーガルドを生かそうとしたアイリスの気持ちを悟らせないよう自分が殺したことにし、ユーガルドが怒り狂い皇帝として君臨し続けるように仕向けました。
そのせいで狼人と土鼠人は帝国では存在を許されず現代まで処刑の対象。
そして黒い毛に金色の双眸ということで、現在カララギ最強と言われているハリベルに似た見た目とのこと。
リネック
土鼠人で薬や毒を作っている。
元々はヴォルカスの野盗に所属していたが、アイリスの村を襲い、ユーガルドに制圧されたあとは、アイリス付きのセンセイとなる。
ウィテカー・ゴルダリオ
ウィテカー・ゴルダリオ。二十代前半。
古から一族に伝わる『どらまてぃっく』という言葉を用いて、今回は動いていました。
ゴルダリオ家は選帝の儀の勝利請負人と言われているらしく、ウィテカーは『星詠み』でした。『星詠み』は神のように天上から見下ろしているらしい観覧者の声を聞くことができ、未来を知ることができるため、今回のような先んじた行動ができていました。
彼のしたかったことは正直最後までよくわかりませんでしたけど、『星詠み』としての行動なら、帝国を維持するために強い皇帝を作り出すことではないでしょうか。ただ、テリオラの恋心のためでもあったんじゃないかと思います。
そのためにアイリスを利用し毒を飲ませて近づかせないようにし、ユーガルドを強い皇帝にしようとしましたが、茨の呪いが強すぎて皇帝としての役割を果たせないとして、謀反を起こした。最後は殺され、ゴルダリオ家は潰されます。
テリオラ・ゴルダリオ
ウィテカーの妹。ずっとユーガルドに恋心を抱いており、ウィテカーの裏切りは知らなかった。
『魂婚呪』をユーガルドに教え、毒を飲んで茨の痛みに耐えてユーガルドの子を産んだ。毒を飲んだせいで早死にした。
ユーガルドによれば見た目がプリシラと似ている。
現在の剣奴孤島がある場所を隠れ家にしていた。この剣奴孤島はアルが10年ほどいた場所ですね。
まとめ
ということでまとめます。
・アイリスと茨の王は悲しい話
・アイリスは転生した先のプリシラの母親サンドラ
・現在はヨルナという体に転生している
・ユーガルドとアイリスは再会している
・ただの村娘だったアイリスの覚悟が凄い
・ヴォルカスが救われない
・テリオラの恋心が辛い
8章の話は省きましたが、とりあえず要点は説明できたと思います。ただ、シリウスがなぜその言葉を出せたのかはわかりません。プリシラの出生をどうやってか知っているのか。適当に本の名前を羅列していたので、出生までは知らないと思いますけど、長月先生によれば何か理由があるようで、この先に出すようです。